南シナ海のほぼ全域の管轄権を主張する中国に対して、フィリピンが、国際法上認められないとして仲裁裁判所に申し立てている問題で、裁判所は29日、裁判の対象にならないとする中国の主張を退け、審理を本格化させることを決めました。 これに対し中国政府は、この問題は当事国が協議して解決すべきもので裁判の対象にはならないとして、仲裁手続きへの参加を拒否しています。これに対して、仲裁裁判所は29日、非公開で行った審理で「フィリピンの申し立ての一部を認め、裁判所が審理を管轄するものとする」として、中国側の主張を退けました。 仲裁裁判所は、フィリピンと中国に対し、弁論や陳述書の提出を求め、来年にかけて審理を本格化させるとしていますが、中国は裁判の手続きを拒否してきたことから、今後審理がどのように進むのか注目されます。
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