【話の肖像画】水の演出家(上)水族館プロデューサー・中村元 昨年8月にリニューアルオープンした東京・東池袋のサンシャイン水族館。オープン約5カ月で入場者数が120万人を突破するなど、大きな話題を呼んでいる。海のそばではなく、大都会のビルの屋上にある水族館に、人はなぜ集まるのか。水族館プロデューサーとして活躍する“仕掛け人”に聞いた。(文・黒沢綾子) −−昭和53年にオープンしたサンシャイン国際水族館(旧称)ですが、老朽化も進み、一時は入場者が年間70万人程度まで落ちていたとか。それが1年の休業を経てリニューアルした途端、週末には長い行列ができる盛況ぶりですね 中村 新生・サンシャイン水族館を造るにあたり、周辺人口やどんな人がいるのか、立地条件などさまざまなマーケティング調査を行いました。その上で水族館施設の収容力などを踏まえ、年間140万人を目標に掲げたんです。 −−5カ月余りで1