入団１年目で手にした栄誉に、自然と笑みがこぼれた。「まさか選ばれるとは思わなかった。支えてくれたチームに伝えたい」。有原は周囲への感謝を口にした。 早大からドラフト１位で入団も、右肘痛を抱えていたこともあって春季キャンプは２軍で始動。１軍での公式戦初登板は５月に入ってからだったが、最終的には８勝を挙げて先発陣の一角を担った。 一方で防御率は４・７９に終わり、突出した数字を残せなかったのは事実。右腕自身も「いい試合と悪い試合との差が出た。それが防御率にも表れていると思う」と課題を自覚している。

ずらりと積み上げたタイトルの最後はＭＶＰ。ヤクルトの山田にとって「チームも優勝できたし、個人的にもいい成績を残せた」という最高の年になった。 開幕前からトリプルスリーを宣言。しかし思うように調子が上がらない。それでも「（真中）監督の気持ちの持ち方のアドバイスや、打撃コーチの杉村さん、宮出さんのアドバイスで立て直せた」と振り返る。 鋭く速いスイングスピードと、インサイドから出るバット軌道で本塁打を量産。史上初の本塁打王にして盗塁王という偉業も達成した。 最も印象的な試合は「日本シリーズの３打席連続本塁打。自分でもビックリしました」と山田。文字通り球界の頂点に立ったが「来年は守備でも優勝に貢献したい」と課題も口にした。 表彰式では「うれしいけど緊張しました。去年よりうまく話せていました？」と、２３歳らしい初々しさも。それでも同じトリプルスリーの柳田と並ぶと「やっぱり日本一でＭＶＰが一番いい。ま

今季限りで退任した巨人の原前監督が、２００９年の野村克也氏以来のコミッショナー特別表彰で功労賞を受賞。「一日一日を大事に勝負に挑み、多少長くやれたことを表彰していただけた」と感謝を口にした。 環境が変わった生活には「朝がくるのが待ち遠しい。リラックスしています」と笑顔。巨人は高橋新監督が指揮を執るが、「フレッシュなチーム。セ・リーグは若い監督でスタートするので、新しいセに期待している」とエールを送った。

最優秀選手賞記者会見をするソフトバンク・柳田悠岐＝２５日、グランドプリンスホテル新高輪（撮影・吉澤良太） 「すごい選手がもらえる賞なので、まさか自分が取れるとは思わなかった」。ソフトバンクの柳田は入団５年目でつかんだ初めての栄誉。パ・リーグ連覇にも貢献した強打者の顔には、自然と笑みが広がった。 打率・３６３、３４本塁打、３２盗塁と申し分のない成績で、山田（ヤクルト）と同じくトリプルスリーを達成。「まさかこんなに数字を残せるとは思わなかった」と謙遜するが、「一発でチームの雰囲気を変えてくれる選手」と工藤監督からの信頼も厚い。 ことしは首位打者を獲得したが、「打率を意識せずに、（ボールを）当てにいかないと決めていた。本塁打を打てるような強いスイングを心がけた」という。調子が下降したときでも、代名詞のフルスイングは変えなかった。 来季は他球団からのマークが厳しくなることは自覚している。それでも２

ハマの小さな大魔神、山崎に充実の笑顔があふれた。「１試合、１試合の積み重ね。勝っても負けても自分の力にできた」。 当初は先発候補もオープン戦で結果が出ないとみるや、中畑監督（当時）は開幕直前に抑え役に指名。この決断がなければ、新人最多を更新する３７セーブの記録は生まれなかった。この日は恩師の中畑前監督から譲り受けたブルーのネクタイで臨んだ。シーズン途中、苦しい時期に「お前と心中する」と言葉をかけられ奮起。「（前監督に）喜んでもらえたら」と今も恩義は忘れない。 そして女手ひとつで育ててくれた母、ベリアさんと姉にも「苦労してきた家族なので、いい報告ができたかなと思う」と感謝した孝行息子。もちろん来季も「クローザーで頑張りたい」と高らかに宣言した。

海外遠征中に主力選手が不法賭博に興じていた問題で揺れる韓国プロ野球の名門、サムスン・ライオンズの業務が「まひ状態」だという。中央日報が報じている。というのは、警察の捜査が進展せず、球団として疑惑の３選手の処分ができず、来季の陣容などに関する事業計画が作成できないでいるというのだ。警察の捜査によって、反社会的勢力が関与していることが判明。選手は賭博関与をばらすと脅迫も受けていたことも分かり、社会に衝撃を与えている。情報誌には球団が３選手を「任意引退させる方針を固めた」と飛ばし記事が掲載されるなど過熱報道に球団は対応に追われ、報道を否定するとともに「選手の人権も考えてほしい」などと沈静化に躍起だ。しかし、捜査は長期化の様相で、中央日報は「選手は世論の裁判ばかり受け、球団は運営に困難が生じている」と伝えている。 中央日報によると、不法賭博は昨年１２月、マカオのホテルの私設賭博場で行われたという。

広島の前田健が今オフの大リーグ挑戦を球団に申し入れたことを受け、メジャー各球団による争奪戦は必至だ。一方で、メジャーで相次ぐ日本人投手の故障のリスクから、長期契約には懐疑的な見方もある。 前田は野球の国際大会「プレミア１２」に日本代表として出場。準々決勝のプエルトリコ戦では先発で７回無失点の好投を演じた。今季は広島でも１５勝を挙げ、自身２度目の沢村賞を獲得。球団側が前田の大リーグ挑戦を認めれば、ポスティングシステム（入札制度）を利用することになる。 前田にはダイヤモンドバックスなど複数の球団が獲得に関心を示している。大リーグ評論家の福島良一氏は「球速は平均レベルだが、変化球の球種は豊富。チームの２番手、３番手の先発投手として獲得する球団があるだろう」と分析する。一方、福島氏は「ダルビッシュ（レンジャーズ）が故障したように（登板過多の）日本人投手には故障のリスクも伴う。（５年程度の）長期契約