日本では食品への毒物混入が話題になっております。品質管理体制や、内部統制体制などを見直している会社さんも少なくないでしょう。従業員が自らの待遇に不満があったのが動機の一つではないか、という憶測もありますが、この事件の教訓は、どんなに厳しい品質管理や内部統制を実施しても、内部の人間に何かをされたら、企業としては、もうどうしようもないということです。 これは、ワタクシが関わって来た内部統制やITセキュリティの世界でも、しばしば話題に上る事柄です。いくら監視システムを入れようとも、いくらチェックする体制を整えようとも、必ず抜け穴があります。人間というのは機械より遥かに賢いので、必ず抜け穴を探します。 業界の専門家と話していて、毎回たどり着くのは、「どんな体制や罰則を作っても、個人のモラルと、信頼に頼るほかない」ということです。企業は人なり、と松下幸之助先生がおっしゃりましたが、結局、企業というの