調剤薬局やドラッグストアを全国で603店舗(2013年2月末)展開しているアイングループ、アインファーマシーズ(本社・北海道札幌市)では、iPadを活用した在宅医療の実践に取り組んでいる。高齢者への服薬指導や医療の多職種連係に必要となる情報管理をiPadで行い、業務効率化につなげている。 北海道夕張市は、かつては炭鉱の町として栄え、昭和中期には11万人を超える人口を有した一大都市となった。現在の人口は1万922人(平成22年度国勢調査)、そのうち65歳以上の人口比率は44.4%(平成23年3月31日住民基本台帳より)で、全国でもトップクラスの高齢化地域となっている。財政難をも抱えて医療資源も少ないため、医療の提供方法が病床数の多い総合病院や診療所ではなく、訪問医療や訪問介護を軸とした在宅医療が中心になってきている。外出の困難な高齢者が多いこともその理由の1つだ。 こうした背景から同社は在宅