医者には新しい知性が必要だと説いている。 たくさん勉強して「物知り」になるのが知性ではない。1950年の医学知識は倍加するのに50年かかっていた。後数年経つと医学知識は数ヶ月で倍加する時代になる。知っている知識よりも知らない知識の方が圧倒的に大きくなる。「これもあれも知っている」ではなく、「自分はここを知らない」という自覚、「無知の知」が大事である。 しかし、最近思うのだがこの「無知の知」の欠如は医者よりもむしろナースにおいて深刻である。 もともと看護の世界は封建的で行動主義的だ。そこには「なぜ」と問う態度はない。シニアの言われた通りに忠実に職務をこなすのが「よい」新人ナースだと言われる。「どうしてそうしなければいけないんですか」と質問するようなナースは「うるさいやつだ」と疎まれる。 医者の世界も相当封建的だが、近年では若手医師の躍動が著しく、この流れに変化の兆しが見られる。先輩医師が(知