0.1 はじめに 最近は、C++やJavaなどを用いたオブジェクト指向プログラミングが一般的となってきました。オブジェクト指向プログラミングとは、いくつかの「オブジェクト」を生成して、これらの「オブジェクト」どうしを相互作用させることによりプログラムを実行していくプログラミング言語のことです。 デザインパターンを学ぶ前に、まずはオブジェクト指向についてしっかり復習しておく必要があります。そこで、簡単にオブジェクト指向のおさらいをしておきましょう。 オブジェクト指向の考え方を説明するために、まずは人間社会の例を挙げましょう。人間社会は、さまざまなオブジェクトが相互作用することで進行していると言えます。例えば、のどが渇いてジュースを買うときを想像してみましょう。自動販売機にお金を入れてボタンを押すと、ジュースを手に入れることができます。オブジェクト指向的には、これを「自動販売機クラスは、お金を