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日本学術会議(会長=金沢一郎東京大学名誉教授)が、通常の医療とは異なる民間療法「ホメオパシー」の科学的根拠を全面的に否定する会長談話を出したのを受け、日本医師会と日本医学会が25日、共同会見を開き、会員、学会員らに治療でこの療法を使わないよう、周知徹底していくことを表明した。 会見には、日本医師会の原中勝征会長と日本医学会の高久文麿会長が出席。原中会長は「ホメオパシーが新興宗教のように広がった場合、非常に多くの問題が生じるだろうという危機感を持っている」と述べた。高久会長は「科学的根拠はないということで一致した。ホメオパシーに頼り、通常医療を受けずに亡くなった人がいるという被害が出ている」と指摘し、学術会議の会長談話に賛同する姿勢を示した。
日本学術会議は代替療法「ホメオパシー」の効果について、「科学的な根拠がなく、荒唐無稽(こうとうむけい)」とし、医療従事者が治療法に用いないよう求める声明を24日、発表した。山口市の女児ら死亡例が出たことを重視し、この療法が広まる前に、芽を摘む必要があると判断した。同会議が、特定の療法を否定するのはきわめて異例だ。 金澤一郎会長が会見で発表した。声明では、現段階でホメオパシーを信じる人はそれほど多くないが、医療現場から排除されないと「自然に近い安全で有効な治療という誤解」が広がると指摘。科学的根拠は明確に否定されており、医療関係者が治療に用いることは認められないとした。 日本学術会議は、約84万人の科学者の代表として選ばれた210人の会員と、約2千人の連携会員からなる日本の「頭脳集団」。政府に対する政策提言や、社会への啓発などを行う。唐木英明副会長によると、1年半ほど前からこの問題につい
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