昨年の今ごろ、世界経済が急降下していた時、中国の温家宝首相は、2009年が同国にとって過去10年間で最も「困難」な年になると述べていた。今年は、経済情勢が最も「複雑」な年になると語っている。 温首相の課題のリストの上位に位置するのが、中国が昨年実施した巨額の金融刺激策をどうやって終了させるか、だ。金融刺激策を受けて、中国では信用供与が30%伸び、経済が名目ベースで7%成長した。 温首相はインフレが始まるのを防ぐために近く手を打つ必要があるが、再び景気を後退させるほど急いではならない。 中国の政策立案者にとって、こうした状況を複雑にするのが、記録的な規模に膨れ上がった銀行預金である。ここ数週間、世界の市場は金融引き締めのシグナルを探して、中国の銀行の新規信用供与額を熱心に注視してきた。 だが、一部の観測筋は、高水準の銀行預金も同じくらい重要だと見ている。預金が多いということは、当局は多くの投