メディアなどでよく「国連軍には紛争解決能力がない」という論調を耳にしますが、はたしてそれは本当なのでしょうか。しかし、です。この「国連軍役立たず論」が、ある意図を持った国や集団により作られたものだとしたら…。『異種会議:戦争からバグパイプ~ギャルまで』の著者で軍事ジャーナリストの加藤健二郎さんが、この「陰謀」について詳しく解説しています。 武器ビジネスから見た国連軍 ユーゴスラビア戦争では、国連軍が最大規模で投入された。メディアや有識者たちは、国連軍が投入されても紛争を解決できないという短絡的な結果を見て、国連軍役立たず論をぶち上げた。しかし、クロアチア共和国内の戦闘は全体的には収まっていた(収まってたとはいっても、たまに数日間の戦闘は発生)。 そしてボスニア共和国内でセルビア軍に包囲されていたサラエボをなんとか半停戦状態に持ちこんだ。それでも、どこかで戦闘が再開されたり虐殺が発覚したりす