金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)の事件を受け、テレビドラマや映画にもなった人気経済小説「ハゲタカ」シリーズの著者、真山仁氏(56)が24日、インタビューに応じ、事件の背景を分析した。注目すべきはゴーン容疑者の強欲さではなく、ルノーを介してフランス政府が仕掛けてきた“経済戦争”に対する、日本政府の対応の仕方だという。【聞き手・三須一紀】 -ゴーン容疑者が逮捕された今回の事件の本質は 真山氏(以下、敬称略) 今年2月、ゴーン氏のルノー会長任期を延長した際、日産をM&A(合併・買収)しろというミッションが動いていた。日産の内部告発は、それを止めるためだったと言われている。 -問題の本質はゴーン容疑者の所得隠しか 真山 単なる強欲なゴーン容疑者ばかりが注目されがちだが、その流れは危険だ。本質はルノー筆頭株主のフランス政府が介入して