夕立を避けて息を殺し 渡り廊下で合図を待つ 見下ろした中庭ではしゃぐ制服 びしょ濡れになって騒げたら 夜は怖くないんだろうな 開けっ放しの窓 ポカリを飲んで空に願掛け 広げた二本の指の間に あなたの帰る道が伸びる 強い炭酸が苦手なのは 切れた口にしみるから 電話番号を教えないのは 続きを聞くのが怖いから 夕焼け色に染まった髪の毛 唇の横に刺さったピアス 原付で国道を飛ばしても 映画のようにはいかなかったね どこから中を覗こうと 白く濁った液ばかり どこから中を覗こうと あの日に嗅いだ匂いばかり 過ぎた時間も流れた場面も 誇れないものにまみれて埋まった あなたのように綺麗じゃないし あなたのように澄んでもいない 汚れた身体を白状したら 見捨てた感情は報われるかな 美しいだけの言葉にバイバイ その場しのぎの言葉にバイバイ 過去を思い出に変えるため 生きた証の首をしめて 横たわる言葉をここに残そ
