誕生ストーリー 湯沢図書館の建(た)っているところは昔(むかし)、藩校(はんこう)の分校(ぶんこう)である郷校(きょうこう)「時習(じしゅう)書院(しょいん)」があった場所(ばしょ)で、図書館の近くには、佐竹(さたけ)南家(みなみけ)代々(だいだい)のお墓(はか)があります。 ある日、カウンター担当司書(ししょ)の夢の中に、立派な鎧兜(よろいかぶと)を身につけた真っ白い秋田犬が現(あらわ)れました。見ると立ち姿(すがた)の片手(かたて)に佐竹南家御日記(さたけみなみけごにっき)を持って、しっぽを振(ふ)り振(ふ)りうれしそうに吠(ほ)えているではありませんか。 次の日、司書(ししょ)はあの姿(すがた)をぜひ留(とど)めておかなくてはという使命(しめい)にかられ、さっそく夕べの夢(ゆめ)をパソコンに描(えが)き出しました。 その犬の姿(すがた)たるや、つぶらなかわいい瞳(ひとみ)を持