現代人は日頃どんなものを食べているのか。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」を調べた統計データ分析家の本川裕氏は、「とりわけ『食料に困っている者』は全体平均に比べ、米や小麦などの穀物や豚肉を多く食べていることがわかった」という――。 連載をはじめるにあたって 今回からスタートする本連載では、日々、公表される統計データの中から、かなり興味深い内容であるにもかかわらず見逃されてしまっているものを主に取り上げ、読者の好奇心や日頃の関心に応えようと考えている。 例えば、一般に考えられている常識や価値観とは異なる方向の動きを統計データが示していたり、政府やメディアが自分たちの主張に沿うかたちで取り上げている統計データが、実は、それとは異なる内容を持っていたりする。「統計探偵」を自負する筆者が、そんな「意外な事実」を紹介していきたい。 また、データの信ぴょう性の根拠、あるいは間違った読解につながりやすい