宮崎駿監督のアニメなどを制作する「スタジオジブリ」(東京都)が今年4月、愛知県豊田市のトヨタ自動車本社に新人アニメーターを育成する新スタジオ「西ジブリ」を開設する。技術部門の建屋の一室を2年間賃借し、新人アニメーターと指導者約30人がアニメ制作を行う。自動車とアニメという異業種の交流に、両社とも「ものづくりへの刺激になれば」と期待を寄せている。【中井正裕】 トヨタ本社内へのスタジオ設置は、ジブリの鈴木敏夫プロデューサーが06年11月、トヨタの1人乗り小型車「i-REAL」の開発現場を見学し、「町工場のような手作りと知恵に満ちあふれている」と感銘を受けたことがきっかけ。宮崎監督が「そのような場所で新人を育成したい」と発案し、トヨタ側にスタジオ設置を打診したという。 新スタジオでは、ジブリが試験で採用した新人アニメーター約20人にアニメ制作の基礎を教えながら、東京都三鷹市の「三鷹の森ジブリ美術