印刷 2002年から続く「東京国際アニメフェア」(TAF)が3月下旬に開かれた。来場者は前回の10年から、ほぼ25%減って約9万9千人だった。 東京都知事が実行委員長を務めるTAFだが、都が青少年健全育成条例の改正で過激な性描写があるマンガの販売を規制したことに、角川書店など有力出版社が反発。参加を見合わせ、独自のイベント「アニメコンテンツエキスポ」(ACE)を立ち上げた。元々は昨年開こうとしたが、震災でTAFともども中止に。仕切り直した今年、初の「分裂開催」となった。 「ガラガラで驚いた」。TAFの常連客に聞くと、口をそろえた。お目当て以外は見るべきものがないと早々に帰るという人もいて、「25%減」の数字以上に閑散と感じられた。翌週のACEには、計約4万2千人が集まった。TAFでは影が薄かった若者向け新作アニメを紹介するブースが立ち並び、熱気に満ちていた。「TAFのラインアップは魅