2013年3月期決算企業の12年10~12月期の決算発表では、通期業績見通しが大きく明暗を分けた。円安効果で業績見通しを上方修正する企業がある一方、下方修正した企業も少なくない。下方修正した企業には中国の景気減速や12年秋の反日騒乱デモの影響を織り込んだ中国銘柄が多かった。 資生堂は13年3月期の通期見通しを下方修正した。昨年10月に続いて2回目だ。売上高は前回予想の7000億円から6800億円へ。営業利益は400億円から245億円に大幅に引き下げた。期首の見通しから売上高は300億円、営業利益は190億円下振れした。 下方修正の原因は中国事業が失速したことだ。2ケタ成長が続いていた中国事業が12年7~9月期以降、反日感情の高まりで2ケタ減と落ち込んだ。期首に1000億円超と10%台の成長を見込んだ中国事業の売上高は、前期(891億円)並みの確保がやっとだ。 尖閣諸島(沖縄県)の国有化に伴