長谷部 誠は代表からの引退を発表した ベルギーとの激闘から一夜明け、ベースキャンプ地のカザンに戻ってきた日本代表が最後の取材対応を行なった。 「ひと晩中、もっとやれたんじゃないかな、という想いがずっと頭の中を駆け巡っていた」と明かしたのは、4試合フル出場を果たしたDFの吉田麻也だ。 「1失点目はたしかに相手のラッキーな形からの得点だったかもしれないけれど、まだ勝ち慣れていない、勝ち切る強さがないという思いが強いです。この経験から学んでいかないといけない」 吉田が悔やむのは、2‐0になってからの試合運びだ。前半からハードワークして相手にプレッシャーを与え、後半の頭に立て続けに2ゴールを奪いながら、その後のゲーム運びが無意識のうちに受け身になっていた、と吉田は指摘する。 「もちろん肉体的、フィジカル的、能力的な差はあったと思いますけど、精神的な弱さ、脆さが出てしまったんじゃないかというのは感じ
言葉が出てくるのに1分以上かかった。目尻が赤くなった。日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)は、MF長谷部誠(フランクフルト)の代表引退について聞かれると、言葉を詰まらせ、ついには号泣した。 「本当に素晴らしいキャプテンで……。7年半、彼と一緒にやってきましたが、あれだけチームのことを考えてプレーできる選手は少ないと思う。この大会が終われば長谷部さんだけじゃなく、今まで長くやってきた選手とやれなくなる覚悟はあった。分かってはいたことだけど、公私ともに一緒にいる時間が長かったので、寂しい」。話しながら何度も大きく息を吐いた。 84年1月生まれで34歳の長谷部と、88年8月生まれで29歳の吉田は年齢が4歳違う。「前回のブラジルW杯が終わったとき、長谷部さんは今の僕と同じくらいの年で、次(のW杯)は僕が今の長谷部さんと同じ年になる」。4年後の自分はどうなっているのか。「昨日の夜、長谷部さんにブラ
この8年間、守護神とキャプテンという立場で日本代表を支え、引っ張ってきた。10年南アフリカW杯直前に正GKに抜擢されたGK川島永嗣(メス)と、同じタイミングでゲームキャプテンに指名されたMF長谷部誠(フランクフルト)。35歳の守護神は、ロシアW杯を最後に代表からの引退を表明した1歳年下の長谷部について「彼からそう考えているというのは個人的に話してくれた」と明かした。 代表引退を告白されたとき、川島は思わず言葉に詰まった。「正直、何を自分が言えるのかなって、逆に自分が考えてしまった」。だれよりも長谷部が抱える悩み、重圧は分かっているつもりだった。 「あいつがキャプテンとして悩んで、いろんなことを考えている姿をずっと隣で見てきた。日本代表のキャプテンとしてこれだけ長い時間やるのは相当な重圧があったと思う」 だからこそ「ねぎらいたい気持ちもあった」が、その一方で「一人のサッカー選手として、友人と
日本サッカー協会・前技術委員長の霜田正浩氏(50)が、18年W杯ロシア大会アジア最終予選のアウェーUAE戦を振り返った。 同氏は、ザッケローニ体制から約8年間、日本代表を第一線で見守り続け、監督とメンバーのつなぎ役として力を注いできた。合宿では共に生活し、現在の日本代表を最も知る男が、ニッカンスポーツ・コム読者に代表への熱い思いをお届けします。さらに今後も、霜田氏の目に映った、代表以外のサッカー全般のことも伝えていきます。 UAE戦前から、私の心の片隅には長谷部という偉大なキャプテンの存在があった。W杯予選の後半戦の初戦。昨年はホームで逆転負けを喫した相手に、アウェーでリベンジしないといけない大事な一戦。しかし長年ピッチ内外でイレブンを引っ張ってきた33歳の彼がいない。その大きな穴を28歳のマヤ(吉田)が埋めてくれたことに、心から感謝する。 長谷部は、真面目な性格で、自分の役割を黙々とこな
腰椎椎間板ヘルニアの手術療法について整形外科医が解説今回のコラムでは船橋整形外科グループの脊椎・脊髄センター医師が腰椎椎間板ヘルニアの手術療法について解説させて頂きます。 (前回コラム「腰椎椎間板ヘルニアの症状と治療方法について整形外科医が解説」の続きとなっております。) 当院の解説 船橋整形外科病院は千葉県船橋市に所在し、”整形外科における専門医療の実践”を柱とした整形外科専門病院です。手術件数などの詳細はこちらをご確認ください。 目次 ・腰椎椎間板ヘルニアに対して当院で行っている手術療法 ・腰椎椎間板ヘルニア摘出術(Love法) ・全内視鏡下腰椎椎間板摘出術(FED) 腰椎椎間板ヘルニアに対して当院で行っている手術療法 保存療法を行っても症状が改善しない、悪化してしまう方などには手術を行うこともあります。当院では主に顕微鏡下あるいはサージカルルーペ使用による椎間板ヘルニア摘出術(Lov
フランクフルトに所属する日本代表MF長谷部誠は、日本に一時帰国して左ひざ検査のための内視鏡手術を受けるようだ。フランクフルト地元紙『Frankfurter Rundschau』が18日に報じた。 フランクフルトは同日にクラブ公式サイトを通じ、長谷部がひざの手術を受けることが決まったと発表した。11日に行われたブンデスリーガ第24節のバイエルン戦で、シュートをクリアする際にポストに激突し、左足のすねを6針縫合。その後一時は練習を再開させたものの、状態が思いのほか悪く、16日に受けたMRI検査の結果から、手術は不可避と判断されていた。クラブは長谷部の復帰時期は不明とし、「無期限の離脱」で長期離脱となる見込みだと発表していた。 同紙によると、長谷部の手術は「関節鏡検査」で、内視鏡によるひざの状態を確認するためのものだという。また、招集された2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選に
かつて内田篤人が無人島に連れて行きたい3人を聞かれて「大工、漁師、長谷部」と答えた話はあまりにも有名。その人間力は本物だ。 「あれは結構いつもやっていることですよ――」 長谷部誠はこうさらりと言って退けた。『あれ』とは第18節のシャルケ戦の先制ゴールの後だった。 この試合、3バックの真ん中で先発フル出場を果たした長谷部は、33分に右サイドでFKを得ると、中央に蹴ると見せかけて、PKスポット付近でフリーだったFWアレクサンデル・マイアーへグラウンダーのボールを送り込む。ゴール前になだれ込んだ相手DFを嘲笑うかのように、ボールはマイアーの下へ届き、マイアーは冷静なシュートでゴールネットを揺らした。 0-0の均衡を破る、貴重なアウェーでの先制ゴール。共に守備的な布陣を敷くチーム同士の戦いだけに、先制点の持つ意味は大きく、フランクフルトの選手達はゴールを決めたマイアーを中心に歓喜の輪を作った。 輪
多くのポジション経験を持つ長谷部誠(GKも!)が、今度はリベロでも適性を発揮している。その戦術理解力は底が知れない。 「過去2シーズンでリーグ戦68試合中64試合に先発したハセベは、残念ながらサブになった。この32歳の選手がレギュラーポジションを失う状況がさしせまっていることを示す、明らかな合図だ」 そう『キッカー』誌が辛らつに伝えたのは、今シーズン開幕直前のことだった。シーズン最初の公式戦となったドイツ杯1回戦で、長谷部誠がスタメンから外れたからだ。 そんな報道を受けて、どう感じていたのか。開幕の少しあと、長谷部はこう答えている。 「新しい選手も入ってきたし、チームで競争があるのは当たり前なので。それは今までもそうで。ヴォルフスブルクにいたときにも、最終的にはポジションを勝ち取ってきましたからね。初戦に出られなかったからといって、個人的には焦りはなかったです」 そして、こうも付け加えた。
今季開幕戦の試合後、笑顔を見せ合った香川と武藤。日本でのリフレッシュを経て、再びドイツでの研鑚に励む。 空港にはいつだって、希望があふれている。新たな旅立ちに胸を躍らせる人が集まるからだ。海外で活躍するアスリートにとっても変わりはない。 1月2日、つかの間のウインターブレイクを終えてドイツへと向かう選手たちが次々とやってきた。彼らの気分を高揚させるもう1つの要因は、もちろん、新たな年を迎えたからだ。希望しかない1日は、こうして始まった。 香川真司は向けられたカメラと、集まってきた記者を前にジョークを飛ばす。 「カメラ、少ないなー。気楽でえぇわぁ」 今年の年明けは実家のある神戸で迎えた。ずいぶんと久しぶりのことだ。関西弁が思わず出るのは、家族とゆっくりと話をして過ごしたからだ。アドレナリンを湧きあがらせながら戦うサッカー選手にとって、心を落ち着ける時間を設けることは大切な作業である。 「20
躍進を遂げた者、転機を迎えた者、試練の日々を過ごす者……。海外で戦う日本人選手たちはどんなシーズンを過ごしているのか? 彼らの前半戦を総括し、後半戦の見どころを探っていこう。 残留争いから欧州CL出場権争いへ。躍進を続けるフランクフルトにおいて長谷部の果たす役割はかつてないほど重要なものになっている。昨季はシーズン終了までなされなかった契約延長が、今季はウィンターブレイク突入前に行われたという事実がそれを何よりも物語っている。 現地誌『キッカー』の平均採点では、50%以上を超える出場時間を保っている選手の中で長谷部を上回っているのはチームで2人しかいない。MF全体でも15位という高い評価を受けている。その活躍ぶりには、長谷部が32歳にしてキャリア最高のシーズンを迎えていると主張する現地メディアもいるほどだ。 これまでの2年間も長谷部はフランクフルトで重要な選手だった。2シーズンでリーグ戦6
実にスコアは、7-2。 久しぶりに「強い日本代表」を見た。キリンカップのブルガリア戦は、日本の完勝だった。 単にスコアだけの話ではない。 守備では高い位置からのプレスで相手の攻撃を抑え、攻撃では互いが連動してポジションを動かし、きれいに崩し切ったゴールをいくつも生んだ。"日本らしい"という意味においても、非常に質の高い内容の試合だった。 「素晴らしい試合。このようなハイレベル(なプレー)が見られるのは稀(まれ)なことだ」 試合後、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督がそう語ったのも当然だ。特に前半は、これだけ見事な試合内容の日本代表を見るのはいつ以来だろうと、頭の中で記憶を辿(たど)らなければいけないほどの出来栄えだった。 なぜ日本代表は、これほどの試合ができたのか。その要因を挙げるとすれば、キーワードはふたつ。「2列目の機動力」と「ロングボール」である。 この試合、本田圭佑をケガで欠いた日本代
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