センターバックからボールを受けて、ワンタッチしてターンして味方にボールを預けた。何でもない一連のプレーだ。それなのに、左もも前の筋肉がピンと張りつめた感触があった。異変を察しながらプレーを続けたが、こらえ切れなくなって審判に異常を訴え、ピッチに倒れ込んだ。駄目かもしれない。観念した細貝萌は、ヨス・ルフカイ監督に交代を申し出て、僅か11分でその場を去った。 実は開幕戦の前節、ザンクトパウリ戦で予兆はあった。セカンドボールの競り合いからの流れで、相手よりも一歩先んじてボールを奪い味方に預けた直後、勢い余った相手のキックが自らの左膝上付近を痛打した。腿に強烈な痛みが生じたが、同時に何故か喉の奥を裂傷して大量に出血した。ルフカイ監督がプレーを続行できるか問い質したが、本人はプレーし続けると即決した。原因は分からないが、喉奥の出血は腿の打撲のダメージを如実に物語っていた。試合が終わり、自宅に戻っても
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