うつ病を装い傷病手当金をだまし取った詐欺容疑で同じ会社の社員5人が逮捕・起訴された事件で、詐取の手口はインターネットのオークションで買ったとみられることが捜査当局への取材で分かった。この情報をもとに精神科医や社会保険事務局をだます手引をつくり、演技指導をしていたという。6日、主犯格の男の初公判が秋田地裁であった。 秋田県警や北海道警などに詐欺容疑で逮捕されたのは、貴金属販売の合資会社「アクア」の代表社員佐野剛被告(41)=札幌市豊平区=と、秋田、福島、八戸、仙台の4支店長。起訴状や公判が始まっている被告の検察側冒頭陳述などによると、5人は07年11月〜08年10月、4支店長がうつ病で働けなくなったとの虚偽の申請書を地元の社会保険事務局に提出し、傷病手当金計1500万円超をだまし取ったとされる。 捜査関係者によると、一連の手口について、佐野被告は「05年ごろにネットオークションで情報を落