【読売新聞】 あの日、ニューヨークには抜けるような青空が広がっていた。前日の雨が空中のチリを一気に洗い流したかのように清々しい朝だったと、中国銀行(本店・岡山市)のニューヨーク支店長だった久保津敦雄さん(64)は思い返す。 その青い
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1度は延期となり今年5月末に最終期限を迎える大阪の地方銀行、池田銀行と泉州銀行の合併問題。期限目前の4月末、泉州の首脳はこう吐き捨てた。 「2年間に1000億円近い赤字を出す池田は経営責任を問われるはず。それでも社長兼CEO(最高経営責任者)を池田の頭取に譲ったのは(泉州の頭取より)1つ年上という以外理由はない」 対する池田の首脳は「合併交渉について語る気はない。ただ忘れてもらっては困る。そもそも2005年に秋波を送ってきたのは泉州の方」と切り返す。 合併に主導権争いはつきもの。だがこの両行の場合、やや度が過ぎるように見える。いったい何があったのか。 “裏の覚書”で池田主導に ボタンの掛け違いは両行が経営統合に向け検討をすると発表した昨年2月に始まっていた。その頃交わされた“裏の覚書”が原因だ。A4判のペーパーには泉州の親会社、三菱東京UFJ銀行の畔柳信雄頭取(当時)と池田の服部盛隆頭取の
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