【ドラマ・企業攻防】 日本航空(JAL)が正念場を迎えている。2009年4〜6月期に過去最悪の990億円もの最終赤字を計上。当初の8月中から9月にずれ込む見通しとなった経営改善計画がその命運を握るが、切り札と位置づける年金支給のカットはOBの反発で合意は間に合わない。自民党に加え、国土交通省や財務省との太いパイプで銀行団から支援を引き出し何とか延命してきたが、民主党政権が誕生すれば、逆風はさらに強まる。銀行団や政府内でかねてからくすぶるJAL解体による全日本空輸(ANA)との統合説が再燃するのは必至だ。 厳しい表情で決算発表する日本航空の金山佳正取締役 ■新社名が問題? 「JALとANAが統合した場合、社名が問題になる。『JANA』(じゃーな)だと、別れのあいさつみたいで縁起が悪い。『ANAL』(アナル)は、絶対にダメだ」 航空業界では、昔からこんなジョークが語られ続けてきた。し