阪神なんば線(尼崎―大阪難波)を経由して、阪神電気鉄道の神戸・三宮と近畿日本鉄道の三重・賢島間を結ぶ約200キロに、直通特急を走らせる構想が動き出す。 阪神の坂井信也社長が読売新聞のインタビューに答え、「臨時列車で検討したい」と、前向きな考えを示した。相互乗り入れする近鉄は直通特急の運行に意欲的で、早ければ2013年にも実現する可能性が出てきた。 現在、阪神の三宮駅から近鉄の賢島駅(三重県志摩市)までは、大阪難波で近鉄特急に乗り換えなければならない。坂井社長は「定時の直通運行はダイヤ上、厳しい」としながらも、「小学生の修学旅行など臨時や貸し切り電車なら考えられる」と述べた。これまで阪神電鉄は、ダイヤの調整が難しいことなどを理由に、特急の直通運行には慎重な姿勢を示していた。 近鉄は20年に1度の伊勢神宮式年遷宮が13年に催されるのを機に、伊勢志摩方面への観光用新型車両の導入を検討している。近