「なにをどうしても絶対にダメ」という人はほんの一握り。そのまわりには「みんなが反対というから私も反対」「どちらでもいい」と思っている人たちがいる。もっと多いのは「本当は反対したくない」と思いながら声に出せない人たちだ。 と、障害者施設の建設に反対する地域住民について研究した大学教授から聞いたことがある。「絶対にダメ」というリーダーを説得しようとしてもうまくいかない。なんとかしてあげたいと思っている多数派を信じて、感情的にならずに理解を広げていくしかないというのだ。 そうはいっても感情的にならずにはいられない。民家を改装した小さなグループホームでも反対されるのだ。かつては地域住民の同意書が必要とされていたが、さすがにそれはなくなった。それでも「地域への説明」は必要とされている。しかし、説明会をするとそれがきっかけで反対運動が起きたりするので、事態はあまり変わらない。 だいたい、ある地域に住も