街の表層にある建築物を剥ぎ取って東京の地面を眺めてみたら、いったいどんな姿が浮かび上がってくるのか── そんな想いから制作された東京中心部の「地形模型」は、現在毎週土曜に神保町の南洋堂書店にて鑑賞することができます。そこにはこれまで見たことのなかった、けれども私たちの足下に確かにある地面の起伏が顕在化されています。さらには、この「地形模型」に映像プログラムを投影し、シーンごとの東京の姿を再現する試みも。とにもかくにもこれは必見です! 今回は完成にいたるまでの経緯を、制作者である南洋堂店主・荒田哲史さんと建築家の菊地宏さんのお二人に伺ってきました。 7500分の1の東京をつくる 南洋堂書店外観。1階・2階が書店、4階がギャラリー、屋上には庭園もある。 千代田区神保町にある南洋堂は建築に関する書籍なら、新刊書だけでなく洋書も古書も豊富に取り扱う専門書店。創業は大正末期と古く、現在の3代目店