冬の朝は憂鬱だ。目覚ましで無理やり起こされて目を開けると、首に当たる布団の外の空気がすでに冷たく、起き上がるのが億劫だ。それでも日々をやっていかなければならない我々は、なんとか起き上がってその日を始める。 それは画面の中の彼女も同じ。プレイヤーは部屋の中をクリックして彼女の身支度を進めさせて、遅刻しないよう出発させる。手描きのグラフィックで描かれる「朝」は身近なシチュエーションで共感に満ちている。朝のひんやりとした空気と寝起きの頭のぼんやりとしたムードを感じさせるような、青一色の画面は生活の一場面でありながらもスタイリッシュだ。 (画像は『(More)Perfect Day』より)本作は、そんな「当たり前の日常を送る人を描いたポイントアンドクリックアドベンチャー」──ではない。 支度を終えて無事出発!と思いきや、出発後に事故のような「ガシャン!」という大きな音が鳴って画面が暗転する。 何事