ロシアによるウクライナ侵攻が始まるやいなや、安倍晋三元首相が米国の核兵器を日本国内に配備して共同運用する「核共有」について議論を行うべきだと発言、日本維新の会が議論を政府に提言するなど一部の政治家が声を上げ始めた。これまでは声高に語られることはなかったが、夏の参院選に向けて、さらに主張が活発化する可能性もある。非核三原則を掲げる日本にメリットはあるのか。長崎大核兵器廃絶研究センターの中村桂子准教授に聞いた。【聞き手・森口沙織】 核共有、新しい話ではない ――「核共有」とは、どのような政策ですか。 今回初めて核共有という言葉を聞いた人もいるかもしれないが新しい話ではなく「冷戦の遺物」といっていい。NATO(北大西洋条約機構)加盟国のオランダ、ベルギー、ドイツ、トルコ、イタリアの5カ国に核兵器が配備され、平時はアメリカが管理し、戦争になるとアメリカの同意を得て配備国が自分たちの戦闘機に核弾頭を
![核共有を問う 「第二のウクライナに…」と持ち出す議論の卑劣さ | 毎日新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/77b1f447c0509ace16657e7b48108882fad9d85b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2022%2F05%2F03%2F20220503k0000m010024000p%2F0c10.jpg%3F1)