この国の未来にとって最も重要なことの一つだろうと思うことについて書く。 端的に言って、それは、同じ国に住んでいながらいろいろな要因が重なってひどい状況で暮らしている人の人数をできるだけ減らし、彼らが尊厳ある生活を取り戻すために何ができるだろうかということに関わる。 大きな方向性としては、グローバル化や少子高齢化といったある種の傾向的な力が働いていようとも、民主的にコントロールされた政府を通じて、理想と現実の乖離を埋める、そのために私たちにできることはまだまだたくさんある、そのことを言う。 巷に溢れる俗流経済学風の物言いが生みだす「できることなど何もない」という感覚に対しては、個々の国の歴史や制度をきちんと見ることでこれに抗うことができる。歴史を知り、論理を突き詰めることで、勇気を得ることができる。できることはある。 ここから述べることは、経済学者 アンソニー・アトキンソン『21世紀の不平等
![日本の不平等をどうするか - 望月優大のブログ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/32ca83f8765ad3ed6a45fa0de609e1e20f6b59a8/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fh%2Fhirokim21%2F20160416%2F20160416231841.jpg)