こんにちは、ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科の佐野です。私は産婦人科専門医、女性医学会専門医であり女性のヘルスケアやピル・ホルモン治療を専門としています。今回も前回に引き続き月経困難症の治療に使用されるお薬である低用量ピルとディナゲストについての続きです。 前回までは低用量ピルとディナゲストの違いについて説明しました。ディナゲストは黄体ホルモン単剤の薬なので不正出血を頻繁に起こしたり、エストロゲンの分泌を抑制して更年期のような症状を起こしてくることがあります。ではディナゲストを用いるメリットはどこにあるのでしょうか。 低用量ピルとディナゲストを比べると、ディナゲストの方が黄体ホルモン製剤単剤であり、1日量に含まれるホルモン量は高くなります。よって子宮内膜を薄く保つ効果も高く、子宮内膜症や子宮腺筋症への治療効果は高いと一般的に言われています。また低用量ピルには頻度は稀ですが血栓症の副作用が