南アフリカで生まれ育ったイーロン・マスクだが、その過去についてはあまり語らない。アパルトヘイトを推進する政府のプロパガンダが氾濫していた国で、マスクはどんな子供時代を過ごし、それは彼が目指す言論の自由にどんな影響を与えたのか。今も南アで暮らす父親や元同級生たちが口を開いた。 エリート白人コミュニティでの生い立ち 起業家のイーロン・マスク(50)がツイッターの買収を進めるなか、世界屈指の影響力を持つこのプラットフォームをどう形作っていくのか探ろうと、多くの人が彼の公式発言や過去に注目している。 だが、電気自動車(EV)メーカーのテスラや宇宙開発企業スペースXの最高経営責任者(CEO)として知られるマスクは、自身の過去の重要な部分、つまり、アパルトヘイト(人種隔離政策)下の南アフリカで白人として育ったことが彼をどのように方向づけたか、公の場であまり語ってこなかった。 「それ(語らないこと)自体