さて、気温と湿度が低くなってきました。特にコロナ禍以降、家の中で加湿器を使う人が増えていますが、加湿器の水の中に繁殖する病原微生物によって起こる「加湿器肺」の患者さんが増えています。 「加湿器肺」とは加湿器の売り上げはコロナ禍に入ってから急速に増え、その後も安定して売り上げを維持しています。また、例年1~3月頃はインフルエンザの流行がピークとなる時期で、また、春先はスギ花粉が飛散するため、そろそろ加湿器が本格稼働しているところも多いのではないでしょうか。 相対湿度が低いと、気道の免疫が障害されたり、空気中にウイルスなどの微生物が浮遊しやすくなります(図1)。なので、適正な湿度というものはとても大事です。 図1. 感染対策に相対湿度は重要(筆者作成)(イラストは素材ラボ、イラストACより) さて、加湿器のタンクの中に繁殖した真菌(カビ)や細菌などの微生物が、エアロゾルによって部屋に噴霧され、