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  • 所詮はわたしひとりの恋でした - pm_11:58

    2014-01-05 所詮はわたしひとりの恋でした あの人との待ち合わせは午前七時のまだ早朝と呼べる時間の公園で、白い息をふたりして吐き出していたので手を振られたときに思わず笑ってしまった。 「明けましておめでとう御座います」「どうぞ宜しくお願いいたします」 簡単に新年の挨拶を済ませて、前々から約束していた初詣はどこに行こうかと携帯を触るあの人が、いつもなら抱き締めてくれるのにとちょっとだけ拗ねた。いつも着ている服と違う分厚い上着の袖をぐいぐい引っ張るわたしに構わず携帯を触るあの人が悔しかった。行き方を調べ終わったあの人は、ごめんとネックレス忘れたとだけ伝えた。 バイクの後ろは早朝の最低気温には痛く思えてずっと歯がガチガチ鳴って自分の体だというのに煩く思えた。あの人はすぐに着くからとあまり振り向こうとせずに伝えた。 お詣りをして、わたしから初めて手を繋いで、またバイクの後ろに乗った。あと二

  • 私は、赤い糸が千切れる瞬間を見たことがある。 - pm_11:58

    2013-12-25 私は、赤い糸が千切れる瞬間を見たことがある。 聖なる夜に恋人たちはきらきらした世界を眺めまあるいケイクをふたつのフォークでべ合いろうそくに照らされて気づいたようにいそいそとふたりきりになりお互いの熱を確かめ合うのだろう。かわいらしくラッピングされたプレゼントを渡し合うのは微笑ましいことであって羨ましく思えることでもあるのだが、わたしも似たようなことをしていた昨夜。朝方に帰宅してしばらく経つのにまだ身体のあちらこちらにあの人の感触が残っているのは別に不思議なことではないのに違和感がする。 思っていたイルミネーションとは違っていたけれど、あの人の大きい上着を着てバイクの後ろから見たクリスマスの街並みはきらきらしていて泣きそうになって手が出ていない袖で拭った。節約のワンホールケイクとチイズパンとワッフルだけ持って寒いからとホテルに向かった。選んだ部屋は天蓋のついたお姫様が

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