運動としてのドッジボールの欠点に、少数の子しか活躍しない、子ども一人あたりの運動量が少ないということがある。 運動の苦手な子は一度外野に出てしまうとボールも回ってこないことが多く、ゲームが終わるのをじっと待っていることが多い。 せっかくボールが回ってきてもすぐに相手をねらわず、ボールを持って立ち往生することもある。 ところが、ちょっとした味付け一つで、ドッジボールも楽しくどの子にも運動量が保証される運動へと変わる。 例えば、向山洋一氏の実践にある「男女のコートの大きさを変える」ドッジボール(『特別活動研究』一九八三年一二月号・明治図書)は、その代表的なものである。 同様に、ボールを二つにする、コートを三分割する等、場の設定を少し工夫しただけで運動量を増やすことができる。 また、王様ドッチや監獄ドッチ等、ルールを工夫することにより、どの子にも楽しく運動量を保証することもできる。 今回紹介する