もうずーっと前の話になる。でも、あの時の私は傷ついてそれがまだ癒えていないんだと思う。だから、ここを借りて書いてみる。 7年。学校で、司書として働いた。給料は最後の一年の毎月の手取りはフルタイムで働いて8万9千円ぐらい。薄給なのは覚悟してしたし、やりがいが本当に大きかったのでそれだけを心の支えに頑張っていた。 ああもう無理だわ、と思ったのは、保護者から給料が高いんじゃないかと全体の場で指摘されたときだった。 そうか。保険やら何やらで差っ引かれて手取りがこれだけしかなくて、給料は上がる気配は全くないから、これから先もどんどん少なくなっていく状況だっていうのにこの人は高いと思っているのか。 もちろん、私の手取りが少なくなっていくなんてことをその人が知っているはずもない。それも理解しつつも呆然としている私の横で、事務職員がぼそりと言った。 「来年は厳しいかもねー」 誰より何より、私の給料の状況を