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R.ヴァイツゼッカー 「荒れ野の四〇年」 1985年5月8日、ドイツ連邦議会演説 所収:R.ヴァイツゼッカー(1995)『ヴァイツゼッカー大統領演説集』(永井清彦編訳)岩波書店、pp.3-28 「一九八五年五月八日、国会で行われた、全世界であまりにも有名になった演説である。この年、敗戦から四〇年というので西ドイッでは第二次大戦とその結果をどうとらえるかで甲論乙駁の議論が進んでいた。ナチズムの過去をどう評価するのか、敗戦はナチズムの暴力支配からの解放とみなすべきか、などの問題をめぐる論議である。さまざまな意見がだされるなか、アメリカのレーガン大統領が訪れようとしていたドイツ兵の墓地にSS隊員の墓もあることが判明して世論はさらに沸騰した。大統領の演説はそうした背景をもつ。ヴァイッゼッカーは、この演説の「赦し」の概念については八九年にアメリカ・ユニオン神学校での講演で神学の視点から詳論しており、
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