イラク人質問題について追加。あまり大したことは書けませんが、ちょっと。 人質や家族へのバッシング、費用請求など、ひどいものでした。これがいかにむちゃくちゃか、というのは、理屈でははっきりしているわけで、あらためて言うまでもありません。その辺は朝日新聞で高橋源一郎が書いていたとおりです(19日夕刊「どこかの国の人質問題」)。が、言うまでもなく、こうしたバッシングは理屈の問題ではないのですよね。何かというとサルトルを引き合いに出してしまうのは、単に私のネタの貧困さを明らかにしているだけなので、恥ずかしいのですが、どうしても私はサルトルの『ユダヤ人』(*1)を思い出してしまいます。 [反ユダヤ主義は]思想とは全然別物である。むしろ、情熱である。たしかに、それは論理的な形をとってあらわれることも出来る。「穏健」な反ユダヤ主義者とは、落ち着き払った調子で、こんなことを言える物腰の柔らかい男でもあろう