「今の社会、日本人って、“声を上げる”ってことが教えられていないんじゃないかなと思います。子供のいじめや虐待の問題もそうだし、あと男女の関係でもデートDVとかね、束縛されていてもそれに従わないと怖いみたいな状況になってたり、バイト先だってそうだし、パワハラがあるし就活セクハラがあるし、入社してからもまたハラスメントがあるしみたいなね。ものが言えない状況の中で、それを我慢しなきゃいけないんだ、なんか言ったら余計叩かれるんだ、そんな認識がずっと続いていて、それを変えていく言葉が足りないんじゃないかって思うんです」 そう語るのは、新著『呪いの言葉の解きかた』(晶文社)が発売されたばかりの法政大学キャリアデザイン学部教授の上西充子先生だ。 本サイトでもおなじみの上西氏は、政府の不誠実な答弁などを詳らかにする「国会パブリックビューイング」などの活動や、流行語大賞トップ10にもなった「ご飯論法」という