結論要約 『ルポ 路上メシ』は、単なるグルメ本ではありません。 この本が見せるのは、路上で食べる人たちの「珍しい生活」ではなく、社会の端に追いやられた人びとの切実な日常です。 食事は、生きるために欠かせない営みです。だからこそ、そこにはその人の経済状態、人間関係、健康、居場所の有無が、驚くほどはっきり表れます。 読んでいて楽な本ではありませんが、読後には「貧困」「ホームレス」「支援」といった言葉を、これまでよりずっと具体的に考えざるを得なくなります。 丁寧な取材と過度に煽らない筆致によって、読者に“見世物としての貧困”ではなく、“同じ社会にある現実”を手渡してくる一冊でした。 この本は「食のルポ」でありながら、実は社会そのものを映している『ルポ 路上メシ』というタイトルだけを見ると、最初は少し変わった食ルポを想像するかもしれません。路上で暮らす人びとが何をどう食べているのか、あるいは都市の

