水素を再生可能エネルギーの媒体にできないか。課題の1つが、水素の貯蔵、輸送だ。ガスのままでは扱いにくい。液体にできないか。千代田化工建設はトルエンに水素を添加し、取り出す技術を確立し、実証実験プラントで商業ベースの運転が可能なことを示した。 再生可能エネルギーを電力以外の形に変えて貯蔵し、必要に応じて輸送する。これを低コストで大規模化できれば、化石燃料を中心としたエネルギーシステムを変えていくきっかけとなるはずだ。 電力以外の形として期待が掛かるのが水素だ。電力を水素に変える、水素から電力を取り出す、このような技術の開発は進んでいる。効率も高い。課題があるのが水素の貯蔵と輸送だ。少量であれば問題はないが、大量貯蔵、大量輸送となると難しくなってくる。 水素は常温ではガスであり、ガスのままでは体積が大き過ぎる。体積当たりのエネルギーはメタン(CH4)を主成分とする天然ガスの3分の1だ。 液化す