自閉スペクトラム症(ASD)と統合失調症の発症メカニズムには、少なくとも遺伝的基盤において、何らかのオーバーラップ(重複)が存在するという事実を、名古屋大学などの研究グループが明らかにした。 【こちらも】NCNP、自閉症スペクトラムの聴覚過敏性と活動動態との関連性を明らかに 研究に参加したのは、名古屋大学大学院医学系研究科精神医学の尾崎紀夫教授、同大高等研究院の久島周特任助教ら、日本医療研究開発機構ほかの国内の研究機関。 ASDと統合失調症は、少なくともこんにちの精神科診断学においては、まったく異なる疾患概念である。 統合失調症は古くから知られた精神病の一種で、幻覚や妄想などの陽性症状、意欲低下などの陰性症状、認知機能の低下などの主症状をもつ。有病率は世界のどの社会どの文化圏においても約1%とされ、日本だけで約80万人の認知患者数がある。 いっぽう、自閉スペクトラム症(ASD)は、発達障害
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