みんなには内緒だが、うちの会社は週休三日制を敷いている。 土日プラス平日にひとつ休みを取る。 この制度の主目的は、「社会的にエース級の戦力だけど、激務に潰されて心を壊してしまったひと」や、「一騎当千だが、結婚出産などで会社との折り合いにストレスを感じている人」の居場所を作れたらいいなという自分含めたラッセル怠惰への讃歌読書会メンバーで構成された経営陣によるものだ。 うちみたいなベンチャーは、そういうところを工夫しないと人材の囲い込み戦略で負けてしまうし。みたいなささやかな裏目的もある。こんな工夫だけで意外とやばい人材が集まる。 という話を、こっそり知り合いにすることがある。すると決まってこう言われる。 「週三日休みって生産性はどうなるのさ?」とか「平日休みと抜けられない打ち合わせが被ったらどうするの?」とかそういうものだ。 だいたいは、そこが問題なんですよねと軽く切り返した後に早くもストー
今では作家になるには新人賞をとればいいのだと一般的に思われているが、これは意外に最近になってからの話である。 漱石も鴎外も新人賞をとらなかった(そんなものはなかった)。太宰治が世に出たのは、友人の檀一雄が金を借りて同人誌をつくってやったからだ。 もっと最近になっても、公募制の新人賞といえば江戸川乱歩賞と新潮新人賞と群像新人文学賞くらいしかなかった時代が相当長い。我々の知る作家の多くは、新人賞を経ずに作家となったのである。 新人賞の数をグラフにしてみると、80年台後半からこれまでとは異なる上昇トレンドが生じているが(『公募ガイド』はこの時期1988年に創刊した)、それとは段違いの〈新人賞爆発〉が2000年代から始まっている。 増えたのは新人賞の数だけではない。せいぜい1つか2つを選ぶだけだった新人賞に対して、ライトノベル系をはじめとして大量の受賞者を生む新人賞が続々登場した。〈新人賞爆発〉の
プロ野球「行く人、来る人」2013 今年も多くの選手がトライアウトに参加した。その中には、大学時代に斎藤佑樹とバッテリーを組んでいた細山田武史の姿もあった。「まだやり残したことがある」とトライアウトを受けた細山田。一体、どんな思いでこの日を迎えたのだろうか。かつて横浜ベイスターズでチームメイトだった高森勇旗が、トライアウトの会場に向かった。 育成選手ながらソフトバンクから声がかかった細山田武史 細山田武史――ベイスターズファンでなくとも知っている人は多いだろう。珍しい名前ということもあろうが、「斎藤佑樹の恋女房」として活躍していたからだ。2006年の夏、甲子園で「佑ちゃんフィーバー」を巻き起こした斎藤が早稲田大学に進学し、そこで捕手を務めていたのが細山田だった。だが、メディアが取り上げるのは斎藤ばかり。日本一に輝いた時も、斎藤が導いたと言わんばかりの過熱ぶりだった。そんな中、「細山田さんの
よく面白い人は頭がいいというけれど、じゃあ頭がいい人は面白いかというと、そうでもない。なぜだろうか。それは、面白さというのは無限の解の一つに過ぎないからだ。大喜利を頭に思い浮かべて欲しい。さまざまなお題の一つ一つに、無限の答えがあることが分かるだろう。つまり、芸人とはその場その場のシチュエーションに多くの答えを出せる人というわけだ。 一方、勉強的な頭の良さのある人は、確固たる答えのある問題を解くのに長けている。例えば数学や、物理などはその極端な例として挙げられるだろう。 またユーモアは、時間が経つと答えに飽きがきてしまうものだ。一発屋の芸人を見てもらうと明らかなように、面白さとは、答えが答えで無くな理不尽な感情である。これは論理的にはどうも捉えづらい。 一方、学問とは、何年経っても答えは答えであり続ける。だからこそ、知識や論理的な解釈に長けている人々が最前線に立てるのだ。 以上より、ユーモ
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