家族が暮らすオーストラリアに帰ることができないまま10ヵ月。長男の卒業式に出られず、次男には身長を抜かれた。コロナで会えなくても、家族は成長する。ならば、「解散」を宣言した夫との関係はどうか──(構成=田中有 撮影=清水朝子) 存在の大きさに気づかされた 家族と暮らすオーストラリアのパースと東京を行き来して、6年になります。これまでは2〜3ヵ月ごとに往復していたのが、新型コロナウイルス感染症の影響で、今年の1月からずっと東京暮らしです。その間に長男は高校を卒業し、中学3年の次男は、私を追い越すほどに背が伸びました。息子たちや夫とは、もう10ヵ月近くビデオ通話だけのやりとりに。「大変だけど、みんなで一緒に乗り越えよう」と、移住したばかりの頃のように鼓舞しあっています。 ただ、夫と私は2年前から「エア離婚」状態にあります。エア離婚というのは私の造語で、次男が大学に入る4年後に離婚することを視野
映画TOP 映画ニュース・読みもの ゴッドファーザー フランシス・フォード・コッポラ監督、『ゴッドファーザーPARTIII』30年を経て再編集の真意を語る「ずっと “喉につかえた骨”のようだった」 インタビュー 2020/12/8 18:00 フランシス・フォード・コッポラ監督、『ゴッドファーザーPARTIII』30年を経て再編集の真意を語る「ずっと “喉につかえた骨”のようだった」 フランシス・フォード・コッポラ監督の代表作で、アカデミー賞作品賞、主演男優賞、脚色賞を受賞した『ゴッドファーザー』(72)、続編にも関わらず作品賞、監督賞ほか6部門を受賞した『ゴッドファーザーPARTII』(74)から、16年後の1990年に公開された『ゴッドファーザーPARTIII』の再編集版が、『ゴッドファーザー:マイケル・コルレオーネの最期』として30年ぶりによみがえった。このたび、コッポラ監督がカリフ
2020年11月28日、世界的なスポーツメーカーのNIKEが新しいCMを公開した。私はCMをTwitterで知った。動画の中で、チョゴリを着たサッカー選手が映っていることに目を奪われた。このCMは日を追うごとに賛否を呼び、国内だけでなく海外メディアからも注目されるようになった。 「ナイキは日本がまるで差別主義的な国であるかのような描き方をしている」という趣旨のコメントが沸いているらしいが、そんなコメントは論外だ。一方で、「ナイキよくやった」という声も聞いた。身近にいる人びとからもそういう反応が目立った。確かに、そのような気持ちにもなるだろう。この国で、差別の問題を正面から取り上げる企業はほとんどないからだ。しかし、そんな声に接しながら、私はもやもやした気持ちが大きくなるのを感じていた。 私は在日韓国人3世だ。同世代の親しい同胞(ラッパーFUNI)がツイッターに残した一連のコメントを見て、共
Netflixで配信開始。オスカー候補筆頭『Mank/マンク』のサントラを手がけたトレント・レズナーに、Zoom取材した! デヴィッド・フィンチャーの最新作で、トレント・レズナーとアッティカス・ロスがサントラを手がけた『Mank/マンク』がNetflixで配信を開始した。この作品はすでに絶賛されていて、オスカー候補の筆頭だ。予告編はこちら。 https://www.youtube.com/watch?v=aSfX-nrg-lI&feature=youtu.be フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』でサントラを手がけてオスカーも受賞したトレント・レズナーとアッティカス・ロスだが、今回は普段の彼らのサウンドとは違う、ジャズやオーケストラのサウンドに挑戦している。しかも50~60人のオーケストラはコロナ禍のため安全を重視し、全員一堂に会することはなく1人ずつレコーディングしている。さら
日本では若者論への批判は強いが… ルキアノフとハイトの議論や、その元となっているトゥエンジの「i世代」論は、いわゆる「若者論」の一種であると言える。 日本でも以前までは若者論は頻繁に語られてきたが、根拠のない若者バッシングに利用されてきたという経緯もあり、最近では若者論そのものに対する疑いや批判の声が強い。そのため、「i世代」に関する議論も、日本ではあまり肯定的に受け止められないことが予想できる。 しかし、2020年の時点で31歳であり若者と中年との間にいる私自身のことや周りにいる同世代の人たち、あるいは年下の若者たちのことについて考えてみると、たしかにソーシャルメディアや電子機器と「脆弱性」は結び付いているような気はする。 「繊細さ」をアピールしたり「傷ついた」という経験を漫画に仕立て上げたりすると、日本のSNSでは共感が集まりやすい。また、日本の若者の飲酒率・喫煙率やセックスの体験率は
「ポリコレ」を重視する風潮は「感情的な被害者意識」が生んだものなのか? 『アメリカン・マインドの甘やかし』(2) なぜアメリカの大学ではポリティカル・コレクトネスを重視する風潮が強まったのか。その要因を「世代」にスポットを当てながら社会学的・心理学的に分析した書籍『アメリカン・マインドの甘やかし』(未邦訳)の議論を紹介する本連載。第一回はこちらから。 「被害者意識」の拡大 前回の記事に引き続き、憲法学者のグレッグ・ルキアノフと社会心理学者のジョナサン・ハイトの共著『アメリカン・マインドの甘やかし:善い意図と悪い理念は、いかにしてひとつの世代を台無しにしているか(The Coddling of the American Mind: How Good Intentions and Bad Ideas Are Setting Up a Generation for Failure)』(未邦訳)を
In this op-ed, Natalie de Vera Obedos explores the lost context of Laurie’s character in Little Women and how adding diversity to the latest remake would have benefited the film. Greta Gerwig’s much-anticipated adaptation of Louisa May Alcott’s beloved Little Women will mark the eighth time that audiences will follow the March sisters on their journeys from adolescence to adulthood. With that adap
「TENET テネット」は映画界のヒーロー? 2020年3月以降コロナの襲来によって映画界は焼け野原のような状態に陥った。映画館は一時的な封鎖を命じられ、「007 ノータイム トゥ・ダイ」、「ワンダーウーマン1987」、「トップガン マーヴェリック」等、様々なブロックバスター超大作の新作の公開が危ぶまれる。2010年代以降劇場から配信への移行は急激に進んでいった訳だがコロナはそれを更に加速させる事になった。そんな中、頑固に「絶対に今年、劇場で公開するんだ!」と主張し続ける男がいた。クリストファー・ノーランである。 TENET 結果として彼の新作「TENET テネット」は2020年の3月以降初めての”ハリウッド超大作”としてヒーローの如く颯爽と登場した。しかし、「TENET テネット」は映画界のヒーローと呼ぶにはあまりに異様な出で立ちをしていた。ノーランのスパイ映画に対する偏愛と時間への執着
To hear more audio stories from publishers like The New York Times, download Audm for iPhone or Android. Six years ago, after I contacted David Fincher and told him I wanted to write an article about how he makes movies, he invited me to his office to present my case in person and, while I was there, watch him get some work done. On an April afternoon, I arrived at the Hollywood Art Deco building
興行収入250億パワーの『君の名は。』に興行収入300億パワーの『千と千尋の神隠し』と興行収入250億パワーの『アナと雪の女王』のミュージカル要素、他にも人気作の要素をひたすら掛け合わせていったら1500億パワー!!!!最強!!!!爆誕!!!!!!という阿保の理論をそのまま実践したような映画。 ただその理論の下、生み出された本作はあらゆる人気作の要素が殺し合い反転し、プラスどころかマイナスになってしまった哀しき存在。 そんな感じなので、一体何を参考に本作を作ったのか気になってパンフレット読むと監督、脚本、プロデューサーを務める瀬名氏は 「いや、実は僕はあまり影響を受けないよう、ほとんど何も見てないようにしているんですよ。家にも机とソファーと観葉植物ぐらいしか置いてありません」 って書いてあって ウッソだろお前wwwww って気持ちになってしまった。少なくとも家の状況は嘘だろ。 『不思議の国
00年代にインターネットでその名を馳せたアンサイクロペディアというサイトがある。 言わずと知れたネット百科事典であるWikipediaのパロディというコンセプトで、「誰でも編集できる自由気ままな百科事典」を謳っているサイトである。それがとうとう最終局面を迎えている。 かつてのアンサイクロペディア かつては[[あああああああああ!]]や [[1=2]]など外部で取り上げられるような記事も多く生まれ、10年ほど前にインターネットをやっていた人間なら必ず一度は覗いたことがあるだろう。 2005年の日本語版開設以来順調に規模を拡大し、07年に5000記事、08年には10000記事を達成するなど00年代の終わりに全盛期を迎えていた。 この頃には単なる世相の風刺に留まらず、旬のアニメやエロゲに関する記事など、オタクの総合百科事典としてのちのニコニコ大百科やピクシブ百科事典のような機能も備え、隆盛を極め
おはねこ! さむいですね 冒険でしょでしょ? - 平野綾 作詞:畑亜貴 作曲:冨田暁子 編曲:藤田淳平 (Elements Garden) 収録:『冒険でしょでしょ?』(2006) 『AYA MUSEUM』(2011) 『コンプリートサウンドトラック 涼宮ハルヒの完奏』(2016)など 冒険でしょでしょ? 平野 綾 アニメ ¥255 provided courtesy of iTunes (AppleMusicあり) 声優の平野綾さんの楽曲です。 アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』OP曲です。 平野綾さんのちょっとハスキー入ってる歌い方がブラス・ストリングスの入ったにぎやかなサウンドにすっごく映えて素敵です。 歌声だけだとソウルフルとも取れるような雰囲気なのですが、笛の音やスキャットなどの装飾音が多く用いられていることでにぎやかな感じ、アニソンっぽさが出ているんですかね?? サビ終わり「明日過去に
サツマゴキブリという昆虫をご存じでしょうか。 国内では関東地方以西の本州、四国、九州、南西諸島などから記録されていますが、主な分布域は九州南部以南というゴキブリの一種です。特に南西諸島では普通にみられます。成虫にも翅はなく、前胸側部には黄色い縁取り模様があり、かわいらしい種です(写真は徳之島でみかけた個体)。ゴキブリというと身近な害虫No.1で許せないという意見が殺到すること間違いなしですが、本種は主に野外性で、大した害はありません。嫌わないでください。 このサツマゴキブリについて、私は、幼少時から並々ならぬ関心を持っていました。それはなぜかというと、幼少時から愛読していた「小学館の学習百科図鑑 昆虫の図鑑」に、「幼虫は水生」との一文があったからです。 1980年出版の私の愛読書↑ ご存じの通り、私にとって生物は水生か否か、というのが非常に大きな境界線であり、水生のゴキブリがいる!というこ
この一瞬、こんな風に、すれ違った。 彼は見下さなかったし、彼女は上を見上げることはなかった。 でも、そんなことは、ありふれた出来事である。 「青春映画」を作るのは、いつだって大人たちだ。企画書をつくる人、稟議書に判子を押す人、企画に賛同して出資する人、依頼を受けて脚本を書いたり、現場で監督をしたりする人、完成品を宣伝する人…全員いい年をした大人だ。唯一スクリーンの中に居る演者のみ当事者である子どもの仕事だけど、とうの昔に成人を迎えた俳優が制服を着て学生の役を演じることも多い。制作の過程に青春真っ只中のリアルな若者が携わることはほぼないと言っていいだろう。すでに高校時代なんて人生のアルバムで言ったら序盤の数ページに押しやられてしまった大人たちがつくる「青春映画」を、同じような大人たちが見て、「これこそが青春だ」とよろこぶ。なんとも奇妙な光景ではないだろうか。 岡崎京子作品の実写化という壁 瀬
すべては小林克也のかけた呪いだった。彼のせいで、私はいまだに英語の勉強をつづける羽目になっているのだ。 「ベストヒットUSA」の衝撃これまでの人生を振り返って、誰が自分にもっとも強い影響を与えたかと考えたとき、やはりその男であると結論せざるを得ない。小林克也。ラジオDJ。米軍の短波放送(FEN)を聴きながら独学で英語を習得した日本人。スネークマンショーのメンバー。そして何より、1981年から始まった音楽番組「ベストヒットUSA」の司会者。 中学生の私は「ベストヒットUSA」に夢中になっていた。アメリカのヒットチャートを紹介し、プロモーションビデオを流す音楽番組である。マイケル・ジャクソンの「スリラー」(1982)をきっかけに、音楽と映像が一体化した80年代洋楽文化は大きく勢いがつき、情報の届きにくい田舎の中学生にも伝わるほど一般的になっていた。土曜深夜、テレビから流れるきらびやかな80年代
ぼくは映像ソフトの特典では「コメンタリー/音声解説」が一番好きだ。まず何と言っても、他のあらゆる特典映像と比較しても尺が格段に長い。そして実際の本編を再見しつつ、同時に特典=情報もインプットできるという意味で、効率も良い。実際に映像が映っている方が、やはりメイキングやインタビューでのシーンへの言及よりも、より具体的で細かなポイントがわかりやすいというのもある。見慣れた映画ならば、ラジオ感覚で流すこともできる。兎にも角にも、音声解説は一度見た作品を最初から最後までもう一度見る…という”再見”行為に有益な情報で新鮮な歓びを付加してくれるところが素晴らしい。 しかし、コメンタリーの最大の欠点は、尺が長いために何度も何度も見返すには時間の確保が必要ということ。そして、久々に特定の発言を聴き直そうとしても、どこにあったか明確に覚えていない場合にアタマから見返さなくてはならないことだ。貴重な情報が多い
先日、日本語吹き替え版が公開されて話題になっている映画『羅小黒戦記』(ロシャオヘイセンキ)を観てきた。もともとは2019年に中国で制作されたアニメ映画で、先に公開された日本語字幕版もSNSなどで評判になっていたから、個人的にとても楽しみにしていた。 結論から言うと、私はこの中国産アニメ映画をたいへん楽しむことができた。ディズニーや日本アニメに負けずとも劣らない高度に洗練されたアニメーションが、日本とは微妙に異なった中国の文化背景や生活描写と違和感なくミックスされていて、ふだん日本の深夜アニメばかり観ている私にはとても新鮮に感じられた。とくにさまざまな「目」の表現によるキャラクターの豊かな表情と、ダイナミックな戦闘シーンの描き方には、日本アニメの色濃い影響がうかがえつつも、それをほぼ完全に消化して独自に進化させつつある中国アニメの勢いが現れているように思えた。 しかしながら、この作品を楽しめ
「日本のコンテンツは世界中で人気」は「日本人の思い込みに過ぎない」という不都合な現実……タイで目撃した「韓流の強さ」と日本人の「自己陶酔」ぶり タイでは大手各社がKポップグループを広告に起用している 連日若者を中心に反政府デモが展開されているタイ。 長年「タブー」とされていた王室批判も繰り広げられるなど、混乱した状況が続いている。 そんなタイにおいて、Kポップのファンクラブ経由でデモを支援するための寄付が流行しているという。 タイは自動車産業を中心に日系企業の進出がさかんな国として知られ、在留邦人の数はアメリカ、中国、オーストラリアに次ぐ4位。 当然タイから見て日本は大きな存在感を持つ国であり、文化においてもかつて日本は憧れの対象だった。 だが、デモに集まる若者は日本のほうをもはや向いてはいないという。 共同通信グループ株式会社NNA編集記者でタイの事情に詳しい安成志津香氏のリポートをお送
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く