顧客の個人情報が大量流出した通信教育大手ベネッセコーポレーション。親会社のベネッセホールディングス(HD)は、対象の顧客に500円相当の金券を送ることにした。評価は分かれそうだが、「おわび料500円」は企業の間で定着している。専門家の見方などを通じ背景を探った。 なぜ「500円」なのか-。10日、記者会見で問われたベネッセHDの原田泳幸会長兼社長は「過去の事例を参考にした。包括的に考えた」と答えた。 「おわびに500円の金券」を最初に打ち出したのは、コンビニエンスストアのローソンとみられる。平成15年6月に「ローソンパス会員カード」の個人情報約56万件分の流出が判明し、当時の会員115万人全員に送った。16年に高速通信サービス「Yahoo!BB」加入者などの、17年には東京ディズニーランドなどの年間入園券購入者の、それぞれ個人情報が流出した際も500円。これで「相場」が固まった。 これらの