日弁連などが開いたシンポジウム「いま司法は国民の期待にこたえているか」(6月20日)には、大学教授や経営者、政治家など各界の論者が登壇して、それぞれが考える「民事司法の課題」を語った。 元鳥取県知事で、元総務相の片山善博氏は、「待機児童問題」が大きく動き出したきっかけは、母親たちが行政不服審査法の手続きに入ったことだったとして、司法が行政に与える影響の大きさを強調した。 また、弱い立場の人たちでも利用しやすいような「司法」にする必要があるとして、裁判所を土日に開くことや司法教育に力を入れることを提案した。 ●待機児童問題が「大きく動いた」きっかけは・・・ 司法が潜在的に、国民の期待に応えた出来事がありました。それは、保育所の待機児童問題です。 待機児童問題は、ずっと前からある問題です。なぜ、これが急にクローズアップされて、事態が動き出したかというと、杉並区のお母さん方が「もう我慢