サメやフグと「信頼関係」を築き、健康診断をスムーズに――。感染症や太り過ぎなどを防ぐための、「受診動作訓練」と呼ばれる珍しい取り組みに海遊館(大阪市港区)が成功し、実績を重ねている。秘訣(ひけつ)は、エサやりのタイミング。「魚類の健康管理を推進する新技術」と世界的な評価も受けている。 2月中旬の休館日。スタッフが、ジンベエザメの遊(ゆう)ちゃん(体長約4・7メートル、推定体重約1・23トン)の採血を始めた。 水面にエサをまくと、遊ちゃんが水ごと口に流し込み始めた。すかさず、水面のダイバーが手でエサをやる。そのタイミングで、後ろから別のダイバーが素早く注射針を刺し、10分ほどで採血を終えた。 遊ちゃんをエサでだましているわけではない。あらかじめ施した「受診動作訓練」で、エサまきやダイバーのエサやりを繰り返し、「水面にいる人」は「エサをくれる人」と理解させてある。あわせて針を刺す場所を指で押し
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