はじめに 整数型の取り扱い (表現可能な値の範囲を超える "整数オーバーフロー" を防ぐなど) は、セキュリティ上の問題を避けるために、そうでなくとも予期しないバグを避けるために (頻繁に!) 注意しなければならないことだと言えるでしょう。 整数オーバーフローは、特に C/C++ においては深刻な脆弱性の原因になりがちです。昨年界隈を騒がせた Android の Stagefright としてくくられている複数の脆弱性のうち大部分は、この整数オーバーフローが原因となっています。 ただ、C++ における整数型は、実に奇妙です。その奇妙さの結果、C++ において整数オーバーフローを防ぐことは非常に難しいことが……あまり知られていません。というわけで、数回に分けて C++ における整数型 (特に符号付き整数型) の仕様とその奇妙なところ、何故整数オーバーフローチェックが難しいのか、それでもどうや