LLVMコーディング標準 LLVMは主にC++で実装されたコンパイラ基盤です。 近年急速に普及が進んでおり、RustやSwiftのバックエンドとしても利用されています。 LLVMの一部としてリリースされているCファミリーのコンパイラClangは、macOSやiOS、FreeBSD、OpenBSDの標準コンパイラとして採用されています。 本記事は、LLVMプロジェクトで用いられているコーディング標準(LLVM Coding Standards)のざっくり日本語訳です。 「組織内でのコーディング規約作成の参考にしたい」「clang-format等のフォーマッタでLLVMスタイルが指定できるが、その内容を知りたい」といった読者を想定しています。 LLVMのメジャーリリースに合わせてこの記事も更新していく予定です。現在は15.0.0版に基づいています。原文の変更内容は記事末尾に軽くまとめています。