漫画原作者として41年間、第一線で活躍し続けてきた武論尊氏。描いてきたのは無骨なまでの“男の物語”だ。その世界観を創り上げる過程は、彼の破天荒な生き様抜きには語れない。そして、現在65歳の男として「原作者人生」の幕引きをも念頭に置いていた。 ──武論尊先生は、本宮ひろ志先生がいなかったらこの世界には入ってないですよね。 武論尊 入ってない。なろうと思ってなった職業じゃないから。そしたら‥‥。 ──自衛隊の同僚だった本宮先生が漫画家になって。 武論尊 そこに結局ぶら下がって。自衛隊を出たあと同期の辞めてきた連中に退職金を全部食い潰されて、ポンと放り出されてひとりになってどうしようかと思ってたら、本宮が「じゃあ俺んとこ来るか? 食えないんだったらちょっと手伝ってくれ」って話だから。そうなると仕事を作らないことには、あいつだって周りの人に示しがつかないから、とりあえず資料係で。だけどプラプラして
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