日本人は投資嫌いだーー。そう指摘する識者は多い。実際、「日本の個人金融資産1800兆円のうち、半分以上が預金である」という調査結果もある(第一生命経済研究所調べ)。 しかし、なぜ我が国は「投資後進国」になってしまったのだろう? そこには日本特有の事情があった。 日英の財務省、マッキンゼーを経て「ロボアドバイザー(ITを活用し高度なアルゴリズムで資産運用を代行するサービス)」で起業した、ウェルスナビCEOの柴山和久氏に解説いただいた。 取材・文/伊達直太 撮影/山上徳幸 日本人は、投資をする必要がなかった 日本人の個人資産をまとめると1800兆円ほどになるらしい。 そのうちの約52%が預貯金として運用(保管といった方が実態に近い)されていることから「日本人は貯蓄好きな国民」とよく言われる。 外国のデータと比べてみても、ドイツ、フランス、英国など欧州先進国の預貯金の率は20〜30%台であり、米