家計にも国家にも大打撃 日本ではこれまでのデフレ経済の余波が大きく、消費者物価の上昇スピードは米国や欧州に比べて緩やかで、いまだに楽観論が散見される。 しかし、日本も生産者物価指数は高い水準にあり、消費者物価に波及するのは単なる時間の問題だ。 実際、米国FRBは物価上昇の勢いに恐れをなして、テーパリング(量的緩和縮小)の前倒しに傾き、さらには利上げも検討されている。 昨年12月9日公開「『変動金利』で住宅ローンを組んだ人の末路…インフレで『ローン破綻』の可能性も」で述べたように、インフレと金利上昇は基本的にセットでやってくる。 だから、インフレがやってくるからには「金利上昇」に備えなければならない。まず、我々に直接的な打撃を与えるのが、多くの人々が年収の数倍以上の巨額な借金を抱える住宅ローンである。 だが、影響はそれだけにとどまらない。昨年10月25日公開「日本は外国に借金していないからデ